2013/3/9 会場:三軒茶屋Grapefruit-moon
おまたせ?しました。ライブの感想です。
01.滂沱の涙
林田のギターの弾き語りからしっとり始まる。
3.11を2日後に控えたタイミングだったためそれを意識した選曲。
02.One Day New Days
滂沱〜もこの曲も震災前に作った曲だが震災を予見したような内容だとMC中に言及していた。
彼の先見性はいいのだが惜しいというか勿体無いと思うのは、
どちらも林田のメロディセンスを感じさせる楽曲ではない事が
歌詞のメッセージ性を伝える妨げになっている点だろう。
03.DON’T GIVE UP 〜大丈夫にならないで〜
04.This is Private
05.Rainbow Tears
06.夜をこえていこう
このあたりの選曲は個人的に好きな曲の流れ。
特に夜を〜は今聴くとよりメッセージが伝わってくる。
07.僕なりの勇気
ここからサポートメンバーが参加。ギター、ベース、キーボードの3組。
後で調べたらギターの方はキンモクセイの人だった。
以前モーションブルーでドラム不在のライブを観ているので
この編成での独特のグルーヴ感が面白い。
この曲は個人的に好きではなかったがアレンジが良かったので聴き応えがあった。
08.情熱のBlue
09.Love Sick Friday
10.君に好きといってから
11.冬の空飛行機雲ひとすじ
12.君色思い
これらに限らないが、より多くの曲を演奏する予定なのか全体的に尺がショートというよりは
ミドルのサイズにアレンジされていた。何となく消化不良な感じがするが、
そこはアレンジ次第で丁度いい聴き応えのバランスになると思う。
とはいえ結局は好きな曲が聴ければそれでいいような気がしないでもない。
13.空・雲・星・月
曲終りのMCでも「いい曲だ(×3)」と言っていたが本当にそう思う。
林田の楽曲の中でも五指に入る名曲をドラム無しアレンジで聴けるのは貴重な体験だろう。
それにしても何故これほどの曲がカラオケも楽譜も出ていないのか。
14.カレはだれだ?
15.カルトな二人
この2曲だけ際立ってジャズアレンジをしていたが本当に素晴らしかった!
「これを待っていたんだよ、これを!」と言いたい。
カレは〜はサビでスウィングアレンジにして小気味よい変化をつけ、
カルト〜はずっとこういうアレンジでやってほしいと思い続けていた絶妙なアレンジだった。
カルト〜は本人曰くあまりやらない曲と言っていたが、こういうアレンジならどんどんやってほしい。
ジャズアレンジのコンセプトアルバムを出して欲しい!っていうか出せ!!
16.花に水やるラヴ・ソング
17.ランデヴーIn The Sky
やはり花水は盛り上がりが違う。次の曲をランデヴーにしているあたり、
これまでの流れを物語的な時系列を考え選曲している事をうかがわせる。
18.MY PRETTY WOMAN
19.俺んち来るべ
20.CHICKEN
ここからリズムトラック他のオケ音源を加えて懐かしい曲のオンパレード。
アレンジを聴くに当時の音源でなく新たに作っている。やはり俺んち来るベはいい。
ここからアンコール。
21.Jealousy In Love
22.$10
Jealousy〜の方は良かったが最後の$10が打ち込みのアレンジ(恐らく2008Ver.)が微妙だわ、
メンバーとの息が合っていないせいか不協和音が出まくってグダグダになるわで
締まりの無い終わり方だったのが残念。もっとリハをしっかりやるべき。
パフォーマンスは歌詞のミスがちょこちょこあったこと(これはもはや恒例だが)、
MCの下手さが目立った。客がもっと曲が聴きたい意味を込めて「おかわり!」と言った言葉に対し
「まて!」とか「ハウス!」と切り替えしたまでは良かったが「ステイ!」と言ったにもかかわらず
「STAY」をやらない、という失態があった。個人的に「STAY」が好きなので「おっ、やるのか!?」と期待したし
客も同様の反応をしていたが、そのまま何も起こらずじまいで消化不良気味な印象に。
林田はサービス精神のある人なのは理解しているし、そこまで深く考えてはいないのだろうが
客は一挙手一投足、微妙な言葉の言い回しからどんな曲を歌ってくれるのかと
期待を膨らませているのだから、もっと言葉を選んでほしい。「STAY」も丸々1曲やらないまでも
1フレーズさらっと流すだけでも客のガッカリ感を小さくできるだろう。
あとライブで配っていた大人の修学旅行なる謎の申し込みチラシ。
林田と奈良を修学旅行(観光)するというもので、忙しい林田が奈良観光を楽しみながら
ファン(ファンクラブ会員のみ)とも交流するという一石二鳥のスタッフ自画自賛の企画。
チラシを渡された時てっきりライブか新曲のお知らせかと思っただけに
かなり残念な気持ちになった。
総括
全体で見るとマイナス要因は多々合ったものの、ジャズアレンジのカルトな二人が聴けた衝撃が
遥かに上回って満足な出来でした。あのクオリティのジャズアレンジでモーションブルーとか
スイートベイジルとか席に座ってゆったり観られるような場所でやってくれたら1万円超でも観に行くんですけどねぇ・・・
やってくれませんかね、本当に。
というのも、これから人や世界、時代が求める音楽はピンクマルティーニに見出された由紀さおりの成功や、
ボブ・ジェームスと松田聖子の競演から鑑みても、林田のイケイケドンドンな売れ専の作風よりも、
もっと高次元な音楽性の層に訴えるようなものを追求していく事が重要だからです。
何故、重要なのかは割愛しますが、少なくとも林田の「ジャズアレンジのカルトな二人」は
高次元な音楽性の層に訴える力は間違いなくあると思います。
林田には是非、そういう音楽を追求していって欲しいです。
もっと簡潔にいうと、
「さっさとジャズアレンジアルバムだせや。」
ラベル:ライブ
何気にすごい事だと思うんだ(おい)。
などと足跡を残しつつ脱兎のごとく去る!
というか4ヶ月もコメントに気づかないってどんだけ放置してるんだ、と・・・。